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キビダンゴ [アトリエN]

 ♪も~もたろさん、ももたろさん、おこしにつけたキビダンゴ ひとつわたしにくださいな♪と始まる桃太郎の歌。
 桃からうまれた桃太郎がイヌ・サル・キジをお供につれて鬼退治に行くこの物語を、現代の子供たちは知っているのだろうか? はるかな昔に少年だった私が無批判に受け入れたこのおはなしは、今にして思えば少年の自立への旅立ちをテーマにした寓話だったのかもしれない。
 植物にとって、自立への旅立ちとは、芽生えであって、おそらく植物の一生にとって最大のイベントであり、膨大なエネルギーを要するものであろう。
 それゆえ、多くの植物が親からそのエネルギーをもらう。桃太郎におけるキビダンゴである。イネや麦にとっては炭水化物、豆類は脂質とタンパク質の形で。米粒ひとつをとってみても、いわゆるご当人にあたる胚芽の何十倍ものデンプンを親から「お弁当」としてもらうのだ。形からいえば、胚芽は炭水化物の塊に張り付いているに過ぎない。
 しかし、親からお弁当を貰えない植物もある。ランの仲間がそうである。
 それでは、ランの種子たちは、一体どのようにして発芽のエネルギーを獲得するのだろうか? 実はカビなのだそうだ。
 ランの種子に感染したある種のカビが、すっかりそのカラダを覆い尽くした頃、ランは突然仮面をかなぐり捨て、そのカビをエネルギー源にして発芽するのだ。カビにとってはとりついたと思った相手に逆にとりつかれたことになる。奴隷だと思っていた相手から反乱(蘭!)に逢ったようなものだ。
 さて、冒頭の桃太郎の話に戻るが、「お腰につけたキビダンゴ」ごときで絶海の鬼が島まで渡れるものだろうか? お供のイヌ・サル・キジの食事の面倒までそのキビダンゴでみるのである。絶対に無理な話ではないか。
 そこでわたしは気が付いたのである。
 実は桃太郎こそが鬼で、絶海の孤島どころか、山ひとつ隔てた隣りの村に略奪に行ったのであろう、と。
 なにしろ桃からうまれた少年である。
 異形の者なのだ。
      N田さん

桃太郎.jpg
 
 

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