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ハガキの木 [アトリエN]

古代インドでは多羅樹というヤシ科の木の葉を経典の記録用に使っていたそうだが、アフリカ原産の木であるため中国や日本では育たず、代わりにモチノキ科の木の葉をタラヨウと名付けて使った。釘や爪楊枝など尖ったもので葉を傷つけると、タンニンがしみだしてきて空気と反応して黒く浮き上がる。
これは傷口の修復反応で、ヒトにおけるカサブタである。昔はこれで手紙をやり取りしたことから、今日でも「ハガキの木」として郵便局のシンボルツリーとなっている。
東京駅前の中央郵便局や京都郵便局など各地の主だった郵便局にはこの木が植えられていて、それだけでなく、この葉に文字を書き、定形外の切手を貼れば実際にハガキとして送ることができる。
タラヨウの葉でなければならないというわけではないが、9×12センチ以上という制限があるので、同じように文字が書けるトウネズミモチの葉などでは難しいようだ。
そこで埼玉の山道で採取したアオキの葉でハガキを作り、切手を貼って送ってみた。友達の少ない私であるから、送り先は自分自身である。
一週間たったが、ハガキは届かない。
ははあ、郵便局員が首をひねっているのかな、と思っていたら、十日ほどして、やっと届いた。我ながら、なぐり書きの雑な出来で、とても人様の観賞に耐えうるものではないが、とりあえず葉っぱがハガキになるということは証明できた。
葉書というくらいだから、当たり前だろ?
いやいや、葉書というのは当て字で端書というのが正しいそうである。
葉っぱのほかに宮島のしゃもじ・摩周湖の霧の缶詰などもハガキとして送れるそうだが、しゃもじはともかく、摩周湖に行ったことのない私には、霧の缶詰なるものがどんなものなのか、見当もつかない。
このタラヨウ、神社などによく植えられるのだが(多摩地方ではあきるの市の広徳寺が有名)、葉を火であぶって浮かび上がる模様で吉凶を占うという風習があるらしい。
そういえば我が家に配達されたアオキのハガキ、もう一か月もたって一面に黒い模様が浮かび上がり、文字を読むこともかなわないが、この模様、何か意味があるのだろうか?
ちょっとドキドキしている私であります。
     N田さん

タラヨウ・中央郵便局.JPG
タラヨウ・中央郵便局

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アオキの葉ハガキ宛名面

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アオキの葉ハガキ文面


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