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宇宙からやってきた? -アトリエN- [アトリエN]

 ラグビーボールのような形をしたカカオの実は、幹の途中からいきなり生えて、たんこぶのようにぶらさがる。ちょっとぎょっとするような光景である。落花生の花は、受精すると子房柄というものを地上から下ろし、地面に潜り込んで地中で結実する。その鞘は暑熱と乾燥から種を守っているが、数年に一度大雨が降ると、濁流に乗るカプセルとなって、豆を下流に運び、子孫を広げる。
 中南米の植物には不思議な生態を持ったものが多いが、その中でもトウモロコシは、その不思議さが群を抜いている。
 絹糸(きんし)といわれる雌蕊が花粉をとらえると、花粉は絹糸を伝って果穂に達し、そこで実を結ぶ(だから、絹糸の数だけ実があることになる)が、成熟した種(実)は頑固に果穂にしがみついていて、地上に落ちることがない。おいおい、それじゃあ地に満つることが出来ないじゃないか?そんな指摘もどこ吹く風、彼らはその果穂にさらに何枚もの皮を被る。
 これでは地上に落ちても芽を出すことはできない。もし仮に発芽しても、ばらばらになれない種たちは、互いに養分と光を奪い合って、共倒れになって枯れてしまうだろう。
全く野生の掟を無視しているのであって、人間の世話がなければ生きていけなくなってしまった植物なのである。
 どんな栽培植物にも原生種というものがあり、例えばイネやコムギの祖先種は、あきらかにそれと推定できる特徴を示しているが、トウモロコシの原生種は謎に包まれている。『テオシント』という植物がそれではないかと考えられてもいるが、テオシントは現在のトウモロコシとは似ても似つかない植物で、どちらかといえばイネやムギに似ている。
 そのため、トウモロコシは宇宙人がもたらした植物ではないかという説もある。
 マヤの神話では、神はトウモロコシの粉をこねてヒトを作ったという。日本人にはあまりなじみがないが、トウモロコシには、白・黄・黒のほかに茶色・青・紫などの実をつけるものがあり、その色の数だけ人種があるということになっている。
 およそ7500年以上も前に栽培が始まったとされるトウモロコシ。現代では栽培植物としては世界中で一番の座を占めていて、そのカロリーの高さから、主に家畜の飼料として栽培されているが、そのほかにもバーボンウイスキー、コーンフレーク、ポップコーンやナチョスなどの原料になるほか、蒲鉾やちくわなどの練り製品、チューインガム・スナック菓子、栄養ドリンク、果汁入り飲料などにもトウモロコシ由来の成分が使われている。飲み会の冒頭には「とりあえずビール」が定番だが、そのビールにもトウモロコシの成分が入っているのだ。またバイオエタノールの原料ともなり、現代では糊やダンボールもトウモロコシでできている。
 トウモロコシで肥育された牛や豚や鶏の肉を通じ、またビールやその他の飲料などによって、我々現代人は大量のトウモロコシを体内に取り入れている(たまにはダンボールを食べたりする人もいるらしいが、トウモロコシが原材料なら食べて食べられないこともないのだろう)。
家畜の体重を1キログラム増やすのに必要な穀物飼料は、ウシの場合7~8kg、ブタで4~5kg、ブロイラーで2kgだそうだが、その半分以上はトウモロコシで、日本人は年間ほぼ100kg以上のトウモロコシを肉・乳・卵に変換して食べているそうである(それがアメリカ人では、日本人の4~5倍を超える量になる)。
 現代人の身体の半ば以上はトウモロコシで出来ているという説もあるくらいである。
 およそ40億年も前に、地球には小惑星が隕石となって降り注いだ『隕石重爆撃期』があって、その時に水や有機物が地球にもたらされたといわれているが、それなら、約6500万年前、メキシコのユカタン半島に小惑星が衝突したとき、小惑星の中に閉じ込められていたトウモロコシの種が地上にばらまかれたという私の空想(妄想)も、ひょっとしたらありかもしれない。
 そうやって地球にやってきたトウモロコシがヒトに出会い、ヒトを利用して世界中に分布を広げた。宇宙人と言えば我々は、大きな一つの頭と2本ずつの手足などという、ヒト型を連想するが、別にトウモロコシ型宇宙人がいても、不思議ではあるまい。
 トウモロコシをこねてヒトを作るというマヤの神話は、案外、現在進行中の実話かもしれないのだ。
  N田さん

トウモロコシ.jpg
カラフルなトウモロコシ。写真提供:写真AC https://www.photo-ac.com/

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